Gemini:当時、日大全共闘(日本大学全学共闘会議)が大学当局(古田重二良会頭らの体制)に対して突きつけていた要求の核心は、「全学集会での5項目(のちに4項目)の要求」と呼ばれるものでした。

彼らが求めていた具体的な内容と、その背景は以下の通りです。

1. 20億円におよぶ使途不明金の真相究明
  • 内容:当時の日本大学では、国税庁の査察によって約20億円にものぼる巨大な使途不明金(脱税や裏金)が発覚していました。
  • 要求:全共闘は、学生から集めた膨大な授業料がどのように不正流用されたのか、そのすべての使途を明らかにすることを強く求めました。
2. 理事会(古田会頭)の総退陣
  • 内容:当時の日大は「古田一族」による独裁的なワンマン経営が行われており、大学の私物化が問題視されていました。
  • 要求:不正の責任を取り、古田重二良会頭をはじめとする全理事が即座に総退陣することを要求しました。
3. 大学検閲制度の廃止(言論・思想の自由)
  • 内容:当時の日大では、学生が新聞を発行したり、ビラを配ったり、集会を開いたりすることすら大学の許可(検閲)が必要でした。
  • 要求:学生の「言論の自由」や「政治活動の自由」を全面的に認め、当局による不当な思想統制・検閲制度を廃止することを求めました。
4. 体育会系(暴力学生)を用いた学生弾圧の謝罪
  • 内容:大学当局は、不正に抗議する学生たちを抑え込むため、体育会系の学生や右翼暴力グループを「防衛隊」として雇い、日常的に暴力を振るわせていました(これがのちに中村克己さん虐殺事件へと繋がります)。
  • 要求:当局が暴力による学生弾圧を行ってきた事実を認め、公式に謝罪・反省することを求めました。
5. 大衆団交(全学集会)の開催と合意内容の文書化
  • 内容:一部の代表者だけではなく、全学生が参加できる「大衆団交(オープンな話し合いの場)」で大学側と直接対決することを重視しました。
  • 要求:1968年9月30日、日大講堂に3万5千人の学生を集めた大衆団交が実現し、古田会頭に一度はこれらの要求を認めさせ(書面に署名させ)ました。しかし、直後に当時の佐藤栄作首相が「大衆団交での約束は無効」という声明を出し、大学当局も約束を白紙撤回したため、全共闘はその後もこの「約束の履行」を求めて激しく闘い続けました。
当時の日大は、単なる「左派の政治運動」というよりも、「学内のあまりに酷い腐敗と暴力体制に対する、一般学生たちの怒り」から始まったという側面が非常に強いものでした。:Gemini