LINE で個人情報を盗まれている:しかし、この “ひと手間” で防げる 2020.10.31: 追記
わたしが LINE を使い始めたのは今年(2018)の春からである。今もたまに使うだけである。わたしなどとは違って、毎日 LINE に明け暮れているひとも多いようだ。
電車の中でも多くのひとたちのスマホ画面は LINE だ。
一昨日、わたしのごくわずかな “LINE 友達” の一人から以下のような警告がきたので紹介したい。
2018年のアップデートにおいて LINE は利用者にとって非常に重要なある項目をさりげなく追加したようだ。
韓国のLINE 運営会社 は、利用者の 「同意」 にもとづいて、利用者の会話などの情報を自由に利用することになったようだ。文字情報だけでなく、画像や動画も当然含まれる。
こうした情報は自動的に蓄積され、途方もない価値あるデータとなり、無限の使い道があるのだ。
ネットの世界ではこうした大量のビッグデータをより多く持つ者が勝者となる。
そして、「あくまでも 「同意」 にもとづいたものですから、違法ではありませんよ」 ということなのだ。たしかに 「同意」 の拒否は可能であり、「不同意」 という選択肢はある。
しかし、初期設定では、「同意」 にチェック “✔” が入っている。
つまり、デフォルトで 「同意」 になっているのだ!
もちろん、韓国のLINE 運営会社によるあなたの通信内容の自由(好き勝手)な利用に 「同意」 したいひとは、初期設定のままで、 「同意」 のチェック欄に “✔” が入ったままにしておけばいい。(笑)
自分の通信内容が盗まれることに 「同意」 したくないひとは、そのチェックを解除するという “ひと手間” がかかる。
しかも、この 「同意」 の項目のページは、設定の中の奥深くに埋め込まれている。
手間ヒマかけて奥深くまで掘り下げてきたひとだけが解除できるようになっている。
つまり、簡単にさっとは解除できない仕組みなのだ。
面倒くさいと思う人 は、そのまま初期設定の 「同意」 を受け容れることになる。そして、知らないうちにそばから自分の個人情報を盗まれることになる。そして、それが何年も何年も続くのだ。文字情報だけではない。画像や動画もすべて盗まれるのである。
「同意」 の解除方法が以下に続く。
ていねいに説明されている。
これをビジュアル化して分かりやすくするために、以下に画面写真を使った説明を加えた。
これはアンドロイド版であるが、iPhone でもほとんど同じである。
歯車のマークが 「設定」
こんな目立たないところに埋め込んである。
最後の画面
「トークルーム情報」 とは “LINE でのやりとりのすべて” を指す。テキストだけでなく、あなたの自撮り画像も動画も含まれる。
ここの画面はすでにチェック “✔” を外したあとの画面である。
自分の個人情報の漏えいのかなりの部分は自己責任である。実際、漏えい防止策が存在し、それをこうやってブログで知らせる “お節介な人間” もいるのだ。(笑)
“敵” はLINE 利用者の膨大な個人情報の収集・蓄積を 「黙って」、 しかも 「合法的に」 やっている。早い話が、合法的に盗んでいるのだ。
世の中には、自分の情報の “元栓” をしっかり閉めておくごく少数のひとと、放置して、垂れ流している圧倒的多数のひと がいるということである。
2020.10.31: 追記
「同意」のチェック(✔)を外して2年経ったが、「もしや?」 と気になってあらためて「同意」のチェック欄を確かめてみた。目的のページまで深く潜っていって見たところ、チェック(✔)は外したままであった。さすがに勝手に「同意」に変えるということまではしていないようだ。安心、安心。
この「同意」のチェック(✔)を外すという “ひと手間” をしないまま、何年も何年も自分の通信内容(テキスト、画像、動画)を盗まれ続けているひとがライン利用者のほとんどであろう。知らないということは恐ろしい。
コメント
ありがとうござます
早速、LINEの設定を変更しました。
いくら設定を直そうが、LINE会社やNSAの監視の下での事になりますが、任意で承諾の有無が出来る場合はチェックは外すべきですよね。
分かりにくいところに置いてあるのは悪意を感じます。
デフォルトのチェックは、ダン・アリエリー氏の行動経済学入門の書籍で、臓器提供の承諾者のパーセンテージの多寡に関わるそうで
難しい決断や選択を迫られた場合、人はデフォルトに設定されているものを選択するそうです。
話は少しそれましたが、ありがとうござました。
ji さま
お役にたててうれしいです。私自身も教えられるまで4カ月くらい “元栓” を締めずにいました。
LINE がいくらフェイスブックと違って、本名などのID情報が不要であっても、情報が蓄積すると簡単に割り出されてしまいます。コンピューターが自動的に割り出して、引き出しを作って、情報をどんどん溜めていきます。
個人情報としてだけでなく、人々の話題、関心、購買行動なども貴重な情報として企業や政府や諜報機関に利用されます。
すぐに解除しました
わかりやすい画像のおかげですぐに解除できました。ラインはもう4年以上使っていますが、これは全然知りませんでした。わたしよりも使っている妹にも教えて解除させました。ありがとうございました。
LINEは元々利用していませんでしたが
LINEは韓国企業ということで信用していませんでしたが、今回の記事で、「ああ、やっぱりな」という思いです。
本当に連絡の必要な人には、通話とメールで十分事足りていますし、私の家内も同様です。
これからもLINEを利用する気はないですが、いずれ子供が携帯電話を持つ時には、この事を教えます。ありがとうございました。
ショウ さま
「LINEは韓国企業ということで信用していませんでしたが・・・」 お気持ちはよくわかります。
しかし、日本企業やアメリカ企業だったとしても、結果は同じではないでしょうか?IT企業に倫理的整合性を期待することじたいを問うべきなのかもしれません。
便利で重宝な “ITソフト” というものほど警戒しなくてはならないのかもしれません。
速攻!
解除しました。自分スマホ持ったのは去年の年末。ラインは4月から。スマホは必要に迫られ持ちました。実はガラケー愛用者。普段の通信手段は、もっぱらガラケーです。色々怖い世の中ですね~。どこからでものぞき見ですね。マイナンバーにしてもこのラインにしても。。まだまだありますが。。教えて頂き感謝します。明日にでも周りに拡散します。7339
ナオ さま
お役に立てて何よりです。LINE の罠の解除方法を LINE を使って拡散するのがいちばんかもしれませんね。
気を付けないと
わかりやすい説明ありがとうございます。
けど、気を付けないとアップデートされた時に“しれっと”チェックが付いている様に思います。
時々確認するのを忘れない様にしないとですね。
せいちゃん さま
なるほど!それはあり得ますね。向こうも一度つかんだカモは簡単には離さないでしょう。ときどき掘り返して確かめるほうが賢明かもしれませんね。
貧乏な私
私のような貧乏人で無名の者にとっては個人情報など漏れても構わないことの方が多い。
昨今の個人情報保護は過剰だと思う。
せっかく便利に利用できるものを何故不便にするのか理解に苦しむ事が多い。
ネットでの過剰なパスワード要求。第2、第3のパスワードまで要求する始末。
ロシアのマトリョーシュカ人形じゃあるまいし。
貧乏人も金持ちも一色単にセコムを設置して城壁を築けのごとくである。
私のような者の個人情報が漏れたからといって何も困らん。
それを使って犯罪するようならそいつが悪いんじゃ。
鍵をかけずに家を出て、泥棒に入られたら、もちろん泥棒が悪いんじゃ。
そんなわしでももしも金持ちになったら、もちろんしっかり防犯するさ。
パスワードや個人情報保護にもランクがあっていいのとちゃうか?
今回の記事とは直接関係ないけど、間接的には遠い親戚に当たる話なので日頃のうっぷんをはらした。
Unknown
バージョンで違うのかもしれませんね、私のは「コミュニケーション関連情報」のくくりのなかの詳細に、「トークルームにおける情報」とあります。
私も渋々LINEを使っているのですが、最初から
ほぼすべてのチェックを外して使用しています。
でも私がいくら警戒しても、電話番号を登録している他者の使用環境によって、どうなっているかわかったもんじゃありませんね。
電話番号だけで、誰かもわからない人の表示がされるという仕組みが気持ち悪いです。
対面した人と、QRコードのみで交換しています。
電話番号を知っている人でも、迷惑が掛かってはいけない人などは、頭の「090」を「90」などで電話番号を登録して回避しています。
効果があるのかわかりませんが。
かえで さま
情報流出の予防に役立つヒントをありがとうございます。そういった警戒心を常に持ち続けることは大事だと思います。
涙 さま
おっしゃる意味よくわかります。
セキュリティにも水準があり、誰もが、常に、最も厳重な水準でガードする必要はないかもしれません。
しかし、“物財や金銭的な資産” と “情報資産” とでは話がちょっと違います。“金やモノ” を盗めば犯罪になります。しかし、“個人情報” をコピーすること自体はめったに犯罪にはなりません。
“個人情報” に限りません。刑法上、“情報窃盗” は原則的には処罰できません。他人の物財である手帳をそのまま盗めば犯罪です。しかし、すべてのページを写真に撮ったひとを今の刑法で処罰することはむずかしいでしょう。
同じようにひとのスマホを盗むことは立派な犯罪ですが、パスワードのかかっていない置きっぱなしのスマホを覗いたり、中のデータをコピーしても “窃盗” にはならなでしょう。
ですので、”情報流出” “情報漏洩” には特に警戒が必要なのです。法律は守ってくれないのですから。