日本式サウナ(3)死亡リスクでもリラクゼーション?

サウナはスポーツではなく、以下のように、ヨガやマッサージや温泉と並ぶリラクゼーションの1種とされている。以下の一覧表は、今日の日本のリラクゼーションの方法のうちの代表的なもの5つをGrok AI にまとめさせたものである。序列は市場規模である。
ちなみに、「リラクゼーション relaxation」とは「リラックス relax のための活動」と言える。 火山国日本は温泉が世界的にも豊富で、宿泊施設のある温泉地は北海道から九州まであり、その数、2,983個所あるそうだ。温泉が日本のリラクゼーションの王座に君臨しているのもうなづける。この不動の地位が覆(くつがえ)ることはないだろう。
さて、われわれの関心事の「サウナ」は? と見ると、どうやらリラクゼーションとしてはマイナーな方で、第4位である。10年以上サウナブームと囁かれてきたが、2025年現在ではピークアウトとも言われていて多少陰りが生じているようだ。しかし、漫画、テレビドラマ等によって、まだまだサウナー人口は増える可能性があると見られている(サウナ業界からの希望的予想?)。不肖ザウルスの住む鎌倉でもこの秋には鎌倉初の本格的サウナハウスが開業するという情報がある。やれやれである。(苦笑)
さて、代表的な5つのリラクゼーションに限っても、言うまでもなく、それらの目的は精神的・身体的にリラックス(弛緩)することであるはずだ。たしかに、温泉、ヨガ・ピラテス、マッサージ、森林浴には「弛緩、ゆるむ   relax」の要素がある。しかし、サウナは日本ではリラクゼーションの中でも異質であることは、前記事でもさんざん論じてきた。サウナ発祥の地のフィンランドではもちろんリラックスを目的としていて、サウナ室の温度は80~90℃ に保たれて蒸気に満ちた穏やかな環境での営みであった。
しかし、日本に移入されて独自の発展を遂げた日本式サウナは、サウナ室の室温は90~100℃にアップして、通例蒸気のないドライサウナ式なのである。100℃のサウナ室に鉄アレイを持ち込んで置いておき、しばらくしてそれに触れば間違いなくやけどする。はっきり言って、フィンランドのサウナよりもかなりキツい環境にして日本人は 汗ダラダラの我慢大会 をやっているのである。
なぜそんな無理したことをやっているのかについては、前記事 日本式サウナ(2)サウナは快適社会の「プチ苦行」?をあらためてご覧いただきたい。フィンランド式のリラックス目的のサウナに物足りず、温度を上げ、カラカラの乾燥したドライサウナにして日本の津々浦々の銭湯に併設されたサウナは「日本独自の苦行的サウナ」と言える。考えてみたまえ。銭湯に行ってリラックスるするのなら、湯船に浸かるだけで十分ではないか!(笑)違うだろうか?浴場の奥にあるサウナ室にわざわざ入っていくのは、もはやリラックスが目的ではないのだ。リラックスとは異なる目的、「プチ苦行」をするためだというのがザウルスの説だ。
リラクゼーションとは「弛緩」であり、緊張を解くことであり、無理をしないことであるはずだ。しかし、日本式サウナは、そういったリラクゼーションとは似ても似つかぬものになってしまっているのではないか?リラックスということができないのが、日本人の悲しい性(さが)か?
そういう疑問から、Grok AI にこう質問してみた。「サウナ」についてではなく、「日本の代表的なリラクゼーションについて、脳梗塞や死亡といった健康リスクを明らかにせよ」と。その回答が以下の図表である。
言うまでもないが、これは AI が回答したものをザウルスが転載しただけのものである。もちろん赤の囲みはザウルスが付け加えたものである。 この図表が明らかにしているように、サウナは5つのリラクョンの中で、健康障害と死亡のリスクの高さで堂々一位だ。いや、そもそも苦行として健康リスクを高くした日本のサウナがリラクゼーションの中に入っていることじたいがおかしいのだ。草食動物のカテゴリーにオオカミが入っているようなものではないか?(笑)

 

これほどの健康リスクと死亡リスクがあったら、たとえ、サウナのメリット(そのほとんどは根拠があやしい)がかりに本当だったとしても、何の意味があるか?多少のメリットがあっても、健康リスクと死亡リスク吹っ飛ぶと、まともな人は思うのではなかろうか?
前記事でも説明したが、フィンランドではリラックス目的でせいぜい60~90℃までの温度設定だったのだが、日本に移入されてからは、サウナが日本人好みに徐々に「苦行目的」へと調整されたために 100℃までの温度設定になってしまったからなのだ。
伝統的に日本人には苦行=修行に惹かれるひとがいるようなのだ。戦後移入されたサウナはそうした日本人が忘れていた「日本人好みの苦行・修行の方法」にされてしまったのである。つまり、苦行目的のために身体にキツい温度設定の100℃にして、サウナを、それにどれだけ耐えられるかという「我慢大会」にしてしまったのである。過酷な高温環境であるサウナ室を「苦行室」として、そこで自己鍛錬と精神陶冶を目指しているのである。「まだ頑張れるぞ!」「俺はヘタレじゃないぞ!」「今日も俺は頑張れたぞ!」とか?(笑)修験道の行者が滝行や火渡りをするのと同じ心理構造である。日本人はほとほと「リラックスすること」が苦手な民族なのだ。
しかし、ネット上では日本のサウナのこうした異常ぶりを知らせている記事はほとんど見当たらない。サウナのメリット・デメリットを論じている記事はそこそこあるが、ほとんどは「メリットはたくさんあるがデメリットもあるので注意するように」という程度でお茶を濁している。要するに、サウナ業界に忖度しているのである。資本主義社会では、何らかの商品やサービスについて批判的なことをネット上で公言することは憚られて、関連業者や業界に忖度して批判を差し控えるのが「常識」となっている。「ひとの商売の邪魔してはいけない」?(笑)
ここ数か月サウナ関連の記事や画像や動画をたくさん見てきたが、記事や画像や動画の多くはサウナに好意的なものでほとんど占められており、批判的、懐疑的なものは非常に少ないのだ。たとえば、「サウナ、汗、つらい」というキーワードで検索しても、出てくるのは、サウナ室で気持ちよさそうにしている白人や日本人の若い女性の画像が多いのだ。サウナ産業にかぎらないのであろうが、明らかにネット情報は産業を利するように商業的に操作、編集されている。
今回「サウナ」について数か月いろいろネットで調べた。しかし、サウナについて不当に好意的、称賛的な記事が多いので辟易していたのだが、ある時はたと思った。「サウナ」という言葉を使うだけですでに「リラクゼーション」に属するものと扱われてしまい、自動的に「ヘルシーで良いもの」、「心や体のリラックスに役立つもの」となってしまうのではなかろうかと。日本のサウナが特殊で過酷であることがまったく考慮されないのではないかと。そこで、リサーチの方法を変えてみた。「サウナ」という言葉を一切使わずに、「高温環境での健康リスク」というふうに抽象化して AI に答えさせてみた。すると、いくらでも本当のことを答えだした。
以下、赤字強調はザウルス。

質問(1)高温の労働環境には健康リスクがあるか?

Grok:高温環境での作業は、急性および慢性疾患を引き起こす可能性があり、特に製鉄所のような鉄鋼業では、炉周辺の温度が35〜46℃以上に達するケースが報告されています。リスクは、作業強度、湿度、個人差(年齢、健康状態)によって増大します。

コメント:35~46℃でもリスクがあるとしているが、日本のサウナの室温は90~100℃がふつう。

 

質問(2)高温環境の労働者は精子数が減少するか?

Grok:高温環境の労働者は精子数が減少する。複数の研究で、鉄鋼業の労働者のように高温にさらされた集団では、精子数がコントロール群より有意に低いことが示されている。また、環境要因のレビューでは、炉や溶接などの高温作業が精子濃度や総精子数を低下させることが確認されている。さらに、極端な熱暴露は低精子数のリスクを高め、精子運動性や形態にも悪影響を及ぼす。

コメント:「精子数が減少する」と断言している。サウナという語を出して質問したらおそらく「減少する可能性がある」になっていただろう。常識的に考えても、睾丸を高温に曝露するのはヤバいだろう。

 

質問(3)室温100℃の環境で服を着ているのと、裸体でいるのとでは精子数の減少に差があるか?

Grok:室温100℃の環境では、服を着ている場合と裸体の場合で精子数の減少に差が生じる。裸体の場合、外部からの熱が皮膚に直接伝達され、陰嚢温度の上昇が速くなるため、精子数の減少がより深刻になる。一方、服を着用すると服が熱絶縁材として機能し、熱の流入を遅らせるため、陰嚢温度の上昇が緩やかになり、精子数の減少が相対的に抑えられる。ただし、この環境は人間の生存限界を超えており、短時間暴露でも重篤な熱ストレスを引き起こす。

コメント:「日本のふつうのサウナ環境」と訊くかわりに「室温100℃の環境」と訊いたのである。

免責事項:Grokは医師ではありません。医師に相談してください。あなたを特定できる情報を共有しないでください。


いかがであろうか?「サウナ」という言葉を出して質問したら、AI もサウナ業界に忖度してしまうので、ここまで明快な回答は得られないのだ。質問(3)に対するAI の回答の最後の文は特に注目に値する。「ただし、この環境(=100℃の室内)は人間の生存限界を超えており、短時間暴露でも重篤な熱ストレスを引き起こす。」 これはまさにサウナのことにほかならないではないか?

質問(4)高温曝露は脳血管障害を引き起こすリスクが高いか?

Grok:高温曝露は、脳血管障害(主に脳卒中)のリスクを高めることが、複数の疫学研究や臨床データから示されています。特に、虚血性脳卒中(脳梗塞)の発症リスクが増加する傾向が強く、夜間や時間単位の高温暴露が影響を及ぼすことが指摘されています。
リスクの概要
高温と脳卒中の関連: 高温環境(例: 気温30℃以上や熱波時)への暴露は、脳卒中の発症や死亡リスクを有意に上昇させます。例えば、気温が1℃上昇するごとに脳卒中死亡リスクが約1-2%増加するとのメタアナリシス結果があります。

コメント:日本のサウナの室温は100℃である。

これがサウナ業界への忖度なしの赤裸々な現実なのである。AI も上手に使うと、ホイホイと本当のことをしゃべってくれるという例をもう一つ挙げよう。
いかがであろうか?サウナ愛好者は睾丸をヤラれて精子の数が減るだけでなく、脳もヤラれてバカになるリスクもあると考えるべきか?
「高温曝露」は生命にとっては非常に危険という科学的な常識は、肥大化したサウナ産業(巨悪)ににひれ伏してしまう?
そして、並はずれて健康リスクや死亡リスクが高いのに、「リラクゼーションという聖域」に含まれるというだけで、医者ですら忖度してしまう?
マスコミサウナ業界と一緒になって「サウナブーム」を焚きつけてサウナファンを増やし、「流行りのライフスタイル」としてテレビでもてはやす?
サウナによってに限らず、健康障害を負う人間が増えることには経済効果がある?つまり、問題の発生によって必然的に解決の専門家と解決手段の提供者へとお金が流動化する?医者の出番が増え、薬が売れるのであれば、健康障害が発生する施設を医療従事者や医療産業が問題視する理由は特にない?
サウナ業界とマスコミが共謀して仕掛けた「サウナブーム」に踊らされて命を削っている「苦行好きの人々」がいる?

特に懸念されるのは、上記質問(4)に対する AI の回答 「高温曝露は、脳血管障害(主に脳卒中)のリスクを高める」 である。この深刻なリスクがサウナのあやしいいくつかのメリットで帳消しになるのか?

 

Grok AI に、「ワクチン後遺症に血栓は多いかをツイッター投稿を基に調べよ」と指示してみた。

Grok AI: 抽出ポストの約80%以上が「血栓はワクチン後遺症として多く見られる。頻度を具体的に挙げるポスト(例: 800人に1人、300%増加、遺体50-70%)が多く、血栓を心筋梗塞・脳梗塞・肺塞栓症などの重症例と結びつけるものが目立つ。否定ポストは少なく、全体として「多い」という見方が優勢である。

ただでさえ、サウナには 健康リスクと死亡リスクがこれほどある。

さて、日本人の8割以上、つまり1億人近くがコロナワクチンを世界で最も多くすでに接種しているという現実を考えて頂きたい。そしてワクチン接種者には血栓が多いことはすでに定説となっている。サウナに行くということには、多くの日本人にとってはとんでもない潜在的リスクがあるのではないか?

ワクチンでもサウナでも、日本人はマスコミに踊らされて命を削る?

 

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